フランスの蚤の市の雑貨について

フランスの人は家具や生活雑貨、コレクションしていた物など、
生涯大切に使い、持ち主が亡くなられた後は、その子供達が引き取り、大切にされていました。
代々そのようにして受け継がれてきた物たちがたくさんあります。
ですが、子供達がすべてを引き取る事ができなかったり、
また年をとって自分の持ち物を整理する時に、ブロカント市(蚤の市)で売りに出しました。
ブロカントとは、フランス語で「がらくた」という意味です。
市では食器や家具、祖先がコレクションしていたアイテム(使用されないまま倉庫に眠っていたデットストック商品なども多くあります)、
自分の想い出の品々などあらゆるものも出品しています。

中にはどこかの誰かとやりとりをした手紙だったり、
家族の記念写真や、肖像写真だっり、
学生時代の成績表だったり、昔に使われていた株券だったりと
「え!?こんなもの売っていいの?」というような驚くアイテムもたくさんあります。
いらなくなったら捨てるのではなく、誰かにもらってもらいたいという、物を大切にするフランスの人々。
何十年も前の人たちが大切に大切にしていた物を手にする事によって
物から語られるそれぞれの人々のストーリーを想像したり、物の尊さ・大切さを
感じてもらえると嬉しいです。



フランスの買い付けについて

私が最初にフランスの蚤の市へ訪れたのは、2002年でした。
私は根っからの雑貨好きで、雑貨屋さん巡りは普段からしょっちゅうしていたのですが、
雑貨屋さんで出会った雑貨で、かわいい!と思ったものは、フランスの雑貨が多く
フランスに行けば、こんなにかわいいものがあるのか〜と思うと同時に、
いつかフランスに行ってみたいという憧れが強くなりました。
そしてとうとう「よし!フランスに行ってみよう!」と決意し、
当時勤務していた大手雑貨店で、2週間休みが欲しいと申請したところ却下されたので
結局仕事を辞めて、2週間フランスへ行く事にしました。
そしてフランスの蚤の市へ行くと、想像通りのかわいいものがいっぱいでした。
それから私はフランスの蚤の市のとりことなったのです。
そして今では毎年フランスへ訪れ、1年に1回、買い付けに行っています。

蚤の市と言ってもいろんな種類の蚤の市があり、青空市のようなフリーマーケットのような市もあれば、
ちゃんと 店舗になっている市もあり、様々です。
私が蚤の市で雑貨を探している時に、特にキュン!となるのは、ユーモアがあるもの、ストーリーがあるもの。
そして、できるだけ掘り出し物を見つけてくるようにしています。
時には値がはるものもありますが、JAM POTで販売したときに、みなさんが買いやすいような値段設定にしたいというのがあって
できるだけ蚤の市では掘り出し物を見つけるようにしています。
中でも、あまり治安がよくないパリ郊外の、とある蚤の市は、
売っている人もおっちゃんばっかり、買いにきている人もおっちゃんばっかり、というところで
そこには掘り出し物がたくさんあります。
かごにガサっと入っていたり、雑然と陳列されているので、
ガサゴソと探していると、手は真っ黒。
普通の人がみたら、一見ゴミの山に見えるところに、かわいいものが埋まっていたりするのです。

私自身、アンティークの何万円というホーローや食器、カゴなどの雑貨にはあまり興味がなく、
できるだけみなさんのお部屋に気軽に飾っていただけるような雑貨たちを揃えたいと思っています。
ですので、蚤の市ではできるだけ交渉して安く買い、お店でもその分、安い値段で販売したいと思っています。

1つ1つ見つける度に感動し、思いが詰まった雑貨たち。
そしてそれを 大切に壊れないように、1つ1つ包んで、手持ちで日本に連れて帰った愛おしいものばかり。
そんな蚤の市で見つけてきた雑貨たちを、みなさんにも見ていただけたら嬉しいです。